Report 2005
29 June 第50回埼玉県合唱祭に出演
わがコール・グランツは、6月26日、久喜総合文化会館で行われた合唱祭の最終日第5日目の第2部に出演した。当日出演した47団体の半分は、埼玉県東部で活動する合唱団で顔見知りも多く、楽しい一日だった。
埼玉県の合唱祭は、出場総数が245団体にものぼる大きなもの。演奏持ち時間8分としても、1日に50団体くらいが限界で、どうみても5日間はかかってしまう。朝10時から夜の7時まで、途中すこしの休憩はあるが、約9時間にもわたる演奏会となる。まさに県連最大の行事。
前コール・グランツ指揮者 鎌田弘子先生が指揮する二つの女声合唱団、イリス合唱団とヴォーチェ・ビアンカも出場しており、久し振りにお互いの演奏を聴きあった。ヴォーチェは歌い方が以前とはすこし変わったように感じたが、なかなか安定した演奏をしていた。もっとも規模の大きな合唱団は、地元の県立久喜高校女声合唱団で総勢83名。この合唱団の持ち味は、澄み切った声と、アンサンブルの良さであろう。見事に聴衆の心をつかんでいた。
さて、グランツの演奏はどうだったか。多田武彦作曲の『水墨集』から、北原白秋作詞 「渡り鳥」、同じく『吹雪の街を』から伊藤 整作詞 「夜の霰(あられ)」の2曲を歌った。直前の練習で、急きょ歌い方をすこし変更し、アゴーギク(演奏のテンポやリズムに微妙な緩急の変化をつけること)を効かせたものにした。その点は功を奏した結果だったが、アクセントを意識した歌い方にした部分はやや乱暴に聴こえたかも知れない。
講師の大岩篤郎先生(埼玉県合唱連盟副理事長)は、以前からずっとグランツを聴いていただいているので、つぎのような講評は、的を射ており、ありがたい。セカンド、バリトン、バス、もっと弱く。< >(クレッシェンド・デクレッシェンド)のまとまりをもっと徹底したい。しかし、リズム、音程、以前よりひと皮むけたレベルの高さを感じます。全体のまとまりも出て来て、音楽作りもしっかり見えています。素晴らしいですね。
歌い込みも真面目にされているようで、安定した演奏に好感持ちました。今後に期待します。『月光とピエロ』も楽しみにしています。『月光とピエロ』が楽しみだということは、もちろん12月のYARO会における合同演奏のことを指している。今回は大岩先生に指揮をお願いしている。
もうひとかた、江原満里子先生(群馬県合唱連盟理事長)からは、つぎのような講評をいただいた。
北原白秋と伊藤整、二人の詩人の鋭い感覚、情景描写、男声の輝きのある声、しかも柔らかい、とくに ppの音程がしっかりしていて見事です。
詩を理解した言葉扱いも素晴らしい。トーン、バランス、ハーモニー、素敵です。「あの影は渡り鳥…」、豊かな演奏でした。
テノールの半音、素敵です。「霰は糸のように…」、オクターブ感動しました。 ppからffまで表情が完成されています。男声合唱の魅力を堪能致しました。「とくに ppの音程がしっかりして」いるという江原先生の講評は、日ごろからピアニッシモを聴かせられる合唱をやりたいと願っているだけに嬉しい評価であった。
20 Feb. ベースの永堀健哉さん復帰
最近、リストラ世相とは裏腹にベース系の人員不足で悩んでいたが、ようやくベテランの永堀健哉さんが復帰した。1年ちょっとのお休みであった。いま、12月のYARO会コンサートに向けてのスケジュールは 、やや遅れ気味だが、5月に予定している強化合宿で挽回する予定である。
発声練習に、多田武彦先生から習った和音感を身につける方法として、「山のうえ、雨が降る」を 早速採り入れている。上二声と下二声に別れ、初めは斉唱で2小節歌い、 ついで下二声だけ下降してゆき、上二声はそのまま同じ音を続けることで、「二声による、2度、3度、完全4度、完全5度の和音」感を体得しようというもの。音のぶつかり合いや溶け込み具合をよく聴きながら発声練習をすることで、和音感を高められるし、全体の中の個を強く意識するのにもってこいである。
メンネルA.E.C.の須田さんも以前から、同じような発想で指導している。YARO会の合同練習などで、最初に発声練習をやる場合は、馴染みの曲の最後の部分だけを集めて和音を感じ取るように工夫していた。
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